薬味としても活躍するゴマ。
その小さな一粒一粒には栄養がぎゅっとしっかり詰まっています。
そんなゴマの栄養素と効能、種類と産地などについて紹介します。
目次
ゴマの栄養素と効能
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ゴマの成分はその半分が脂質で占められ、そのほかたんぱく質が2割、食物繊維が1割、残りの2割がビタミンやミネラルになります。
リノール酸とオレイン酸
ゴマに含まれている脂質は主にリノール酸とオレイン酸で構成されていて、これらの成分は血液をサラサラにするはたらきがあります。
リノール酸とオレイン酸はともに必須脂肪酸であり、体内で合成することができない栄養素です。
たんぱく質
畑の肉と呼ばれる大豆と同じく、ゴマには必須アミノ酸を多く含む良質なたんぱく質が含まれています。
たんぱく質は皮膚や筋肉、臓器などの組織を構成する重要な成分であり、ほかにも免疫力の向上や血の巡りを良くするなど、さまざまなはたらきがあります。
ゴマリグナン
ゴマに含まれる強い抗酸化作用を持った成分。
すべてのゴマ製品に多く含まれているセサミンや、特にゴマ油に多く含まれているセサミノールなどもこのゴマリグナンの一つです。
身体の老化を予防することができるほか、肝臓の機能を高めるはたらきがあり、二日酔いの予防効果も期待できます。
なお、ゴマはアレルギー表示の対象となる27品に含まれているため、アレルギー体質の方はゴマを食べる際には注意するようにしてください。
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ゴマ約12g(大さじ2杯)に含まれる栄養
ゴマには1日に必要な栄養素がたっぷりあることをわかりやすくするために、ゴマを大さじ2杯分で説明します。
たんぱく質
絹ごし豆腐 1/6丁分(約50g)
たんぱく質には、免疫力強化、毛髪(抜け毛、薄毛)、腰痛予防、筋肉痛の軽減、筋肉疲労回復などの優れた効果があると言われています。
カルシウム
牛乳1杯分(約165g)
カルシウムの99%は骨と歯にあります。
残りの1%が血液などの体液や筋肉などの組織にあります。
この1%のカルシウムが出血を止めたり、神経の働きや筋肉運動など、生命の維持や活動に大切な働きをします。
食物繊維
ニンジン1/2本文(約50g)
食物繊維は腸内環境を整え、腸内細菌を良好に保つと言われています。
不飽和脂肪酸
いわし1尾分(約98g)
不飽和脂肪酸は動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げる、LDLコレステロールを減らすなどいろいろな働きをします。
欠点として熱や光、空気で酸化(過酸化脂質)しやすいことです。
摂取する場合は、揚げ物や炒めものなど高温の調理に使用しないでドレッシングなどに使うと良いです。
ビタミンE
うなぎ1串分(約45g)
ビタミンEは、細胞の酸化を防いだり(老化防止)、血管を健康に保つ働きがあると言われています。
鉄分
ほうれん草1株分(約45g)
鉄分は、疲労回復、貧血予防、冷え性回復、免疫力強化など、健康維持のために大切な成分と言われています。
吸収されやすいゴマの食べ方
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ゴマは硬くそのままよく噛んで食べても殆ど吸収されません。
たっぷりと栄養素を含んでいますが、せっかく食べても吸収されなければ意味がありませんネ。
ゴマの栄養素を効率よく吸収するには、すりゴマや粉末、ペーストにして食べるのがおすすめですよ!
ゴマの種類・特徴・産地
ゴマは種子の外皮の色によって、白ゴマ・黒ゴマ・金ゴマの大きく3種類に分けられます。
世界では色や形、大きさなどが異なるゴマがあり、その数は約3000種ともいわれています。
ですが、ゴマの栄養自体にほとんど違いはありません。
白ゴマの特徴と産地
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温帯や亜熱帯地域で栽培され、アフリカや東南アジアなど、世界各地で生産されています。
黒ゴマと比べると脂質が少し多く、ゴマ油の原料としても使われています。
日本では白ゴマの生産量が1番多くて鹿児島県が主な産地です。
西日本では白ゴマが人気があります。
黒ゴマの特徴と産地
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白ゴマのように世界中で栽培されているわけではなく、中国や東南アジアがおもな産地です。
日本では主に鹿児島県、沖縄県で栽培されています。
種皮の部分が多くカルシウムなどが多く含まれています。
また、種皮の黒い色には、アントシアニン(ポリフェノール色素)やリグニン(不溶性食物繊維の一種)が含まれています。
皮が堅いので、すって食べるのが一般的です。
金ゴマの特徴と産地
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「黄ごま」「茶ごま」などと呼ばれることもあります。
白や黒と比べると脂質が高く、食べるとコクがあります。
白ゴマや黒ゴマよりもとても香りが高いのですお値段も高価です。
懐石料理などで使われる事が多いです。
トルコ産が有名ですが、最近は日本でも栽培も増えてきています。
種皮には、抗菌作用がある、フラボノイドが含まれています。
日本の主な産地は、茨城県、京都府、鹿児島県です。
ゴマってどんなもの?
9月から10月にかけて旬を迎えるゴマ。
ゴマは1mほどまで成長する一年草で、薄紫色の花が咲きます。
実にはぎっしりと種子が詰まっいて、その種子は熟成すると実が裂けて外に出てきます。
この種子がいわゆるゴマになります。
日本にゴマが伝わったのは縄文時代だといわれています。
奈良時代になるとゴマ油が作られ、平安時代には灯り用の油として使われたほか、油以外にもゴマそのものを料理やお菓子に使っていました。
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まとめ
ゴマの外皮はかたいため、そのまま食べても栄養素が中々吸収されません。
栄養素を吸収するにはすりゴマや粉末、ペーストにして食べるのがおすすめですよ!
一日大さじ1~2杯程度を目安に食べてみてくださいネ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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