水中での運動には、様々な健康効果が期待できます。
水中運動は、陸上で運動をするよりも効果が高いと言われています。
その理由は「水圧」や「抵抗」です。
水中での運動や水泳で得られる健康効果について紹介します。
目次
水がもたらす身体への働き
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陸上では空気の圧力(気圧)のみですが、 水中では、気圧に加えて水圧と抵抗の負荷がかかります。
この状態で運動をすると、普段は刺激しにくい筋肉にも効率的に働きかけることができるので運動効果が高まるのです。
陸上よりも負荷がかかると辛くなってしまうのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、水には負荷を感じにくくする「浮力」という特性があります。
陸上で運動を行う場合は、自身の体重によって関節に負担がかかります。
しかし、水中では浮力によって体重が約10分の1となるため、全身にある関節の負荷が軽減されるのです。
この浮力があることで、関節が不調な人にも水中運動はおすすめできる有酸素運動なんです。
水中運動と効果
前述の性質により、水中での運動は身体へ様々な効果をもたらします。
ここから、代表的な効果を紹介します。
水温で体温調整機能がアップ!
一般的なプールの水温は体温よりも低く設定されています。
人間は体温を一定に保とうとする「恒温動物」なので、 水温によって体温が低下しないように、無意識のうちにエネルギーを消費して、代謝を向上させます。
この効果が体温調整機能を鍛えるのです。
浮力と抵抗で筋力アップ!
浮力によって関節への負担が減るだけでなく、水の抵抗で筋力強化ができるため、 関節の不調について改善が期待できます。
普段は関節の調子が悪くて運動がおっくうな方でも、自分の体重による負荷が減った状態で運動ができることもメリットと言えます。
リラックス効果も!
水圧や抵抗、浮力などは身体だけでなく、脳を刺激して神経伝達物質の分泌を促します。
中でも、通称「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンは、気持ちを安定させ身体の様々な機能をアップさせる効果があります。
様々な効果があるプールでの運動ですが、必ずしも泳がないといけないわけではありません。
水中でウォーキングをするだけでもしっかりと運動の効果を得ることができます。
あなたにあった、無理のない方法で行ってみてくださいネ。
運動時間の目安等は特にありませんが、無理をせずあなたのペースで始めてみましょう!
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水泳の効果
水中では、水ならではの物理的な特性(水圧、浮力、抵抗、水温)によって呼吸器やエネルギー消費の向上など、身体のさまざまな機能の向上が期待できます。
水中運動の中でも水泳は全身をバランス良く使う運動のため、陸上の運動とは違った筋肉が使われます。
代表的な4つの泳ぎで使う筋肉と効果
水泳で使われる筋肉と効果を紹介します。
クロール 使う筋肉と効果
クロールは全身を使って体幹をひねるように泳ぐ方法で、4つの泳ぎの中でもスピードが出る泳ぎ方です。
背中から肩の筋肉を特に使うため、肩こりを解消したい方にはおすすめの泳ぎ方です。
平泳ぎ 使う筋肉と効果
足の動作をメインにした泳ぎ方で、主に太ももやお尻の筋肉を使って進みます。
平泳ぎで多く使われる太ももの内側の筋肉(内転筋)は、O脚の防止にもつながります。
背泳ぎ 使う筋肉と効果
仰向けの状態で泳ぐ方法ですが、クロールと同じく背中から肩にかけての筋肉を大きく使います。
ほかにも足が沈まないようにお腹周りの筋肉を使うため、肩こり解消のほかにもお腹周りを引き締める効果が期待できます。
バタフライ 使う筋肉と効果
両手を大きく同時に動かすため肩から背中と、足の特徴的な動きをサポートするために足を持ち上げる筋肉(腸腰筋)を使います。
腸腰筋を鍛えれば歩行で躓くリスクの軽減に期待できます。
4つの泳ぎ方の中でもバタフライは難易度が高いため、ほかの泳ぎ方に慣れてから取り入れるのがおすすめです。
水泳以外の健康効果
水泳が身体に良いのはわかっていても泳ぐのが苦手、という方もいるかと思います。
水の中では、歩いたりストレッチをするだけでも前述したような水の特性による効果などを得ることができます。
ミルキングアクション
水中では下から上に向かう力がはたらく「ミルキングアクション」が起こります。
最も水圧が大きい足先から徐々に水圧が小さくなる上半身に向かって血液が循環しやすくなり、足のむくみ解消につながります。
フローティング
水に仰向けの状態で浮かぶことを「フローティング」と呼びますが、フローティングは浮力によってリラックス効果を得ることができ、ストレス解消にも効果的な方法です。
なお、水中でのウォーキングは通常のウォーキングと違って水の抵抗を受けるため、同じ時間でもエネルギーを多く消費することができるほか筋力アップも期待できます。
水中ウォーキングをする際は、身体を大きく動かすように意識してみてくださいネ。
また、水中であっても気づかないうちに汗をかいているため、スポーツドリンクなどで水分補給をしたり、こまめな休憩をとるようにしましょう。
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まとめ
水中運動は、有酸素運動の中でもあなたのペースで運動量をコントロールしやすく、陸上の運動では得られない健康効果がたくさんありますので、ぜひチャレンジしてみてくださいネ。
注意点としては、プールから上がった後のケアも大切。
プールの後、水道水で目を洗う方がいらっしゃるかもしれませんが、眼球を傷つける恐れがあることから、現在、水道水による洗眼は避けられています。
また、塩素が髪や頭皮にダメージを与えるため、 プールから上がった後はシャワーでしっかりと洗い流しましょう。
可能であれば、シャンプーをするのが理想的です。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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