体調を崩しやすい季節の変わり目には、栄養価の高い野菜を摂ることも大切です。

 

和食や洋食なんでも使えるタマネギは、使い勝手が良いだけではなく、栄養価もとても豊富です。

 

でも、調理方法を失敗すると栄養素を逃がしてしまいますよ。

 

タマネギの栄養素を失わない調理の仕方や栄養素、効能についても紹介します。

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タマネギの調理で注意が必要な2つのポイント

 

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タマネギに含まれる栄養素「アリシン(硫化アリル)」は、水に溶けやすく、熱に弱い性質を持つ成分です。

 

 

そのため、アリシンの効果を損なわずに摂取するためには、調理のときに注意するべきポイントがあります。

 

 

①タマネギを水にさらす場合は、時間を短く

 

タマネギを長時間水にさらすと栄養素のアリシンが溶け出してしまいます。

 

 

そのため生で食べることが一番のおすすめではありますが、水にさらす場合はできるだけ時間を短くし、栄養が溶け出すのをなるべく防ぐようにしましょう。

 

 

②タマネギを加熱するときは時間を置く

 

タマネギを切ったあとは、15分ほど時間を置いてから調理することで、加熱してもアリシンが壊れにくくなるとされています。

 

 

カレーや炒め物にも活躍するタマネギですが、栄養面を考える際は少し時間を置く一手間をしてみてくださいネ。

 

 

また、アリシンはビタミンB1の吸収をサポートしてくれる働きもあるため、ビタミンB1を豊富に含む豚肉や大豆との組み合わせをおすすめします。

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タマネギの栄養素と効能

 

タマネギに含まれる代表的な栄養素に、「アリシン(硫化アリル)」と「ケルセチン(ポリフェノールの一種)」があります。

 

 

ではその働きについて紹介しますネ。

 

 

タマネギの栄養素「アリシン(硫化アリル)」の効能

 

アリシンは、タマネギ独特のツンとした香りや辛味成分です。

 

アリシンは、ビタミンB1と結合すると“アリチアミン”となり、疲労回復が期待できます。

 

また、体外に排出されにくいため、長時間体内で働いてくれます。

 

そのほか、血液の凝固を遅らせる働きもあり、血栓を予防することができます。

 

アリシンの「血液サラサラ効果」は、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などにも期待できます。

 

 

また、血糖値の上昇を抑える働きもあり、中性脂肪やコレステロールが高い人、糖尿病の予防にもおすすめ野菜です。

 

 

 

タマネギの栄養素「ケルセチン(ポリフェノールの一種)」の効能

 

「ケルセチン」は、ビタミンPとも呼ばれていますが、実はビタミン類ではなくビタミンと似た働きを持つビタミン様物質(ビタミンようぶっしつ)に分類される成分です。

 

 

ビタミンCの働きをサポートするとされていて、血管をしなやかに保つことや抗酸化作用が期待できます。

 

 

また、抗炎症作用があるため、関節痛などの痛みをやわらげる働きがありますし、老化防止にも期待できます。

 

 

タマネギの色素や渋み成分であるケルセチンは、ポリフェノールの一種で、活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。

 

 

抗酸化作用の働きは、シワなどの老化防止や免疫力低下による風邪の予防やガンの予防に期待できます。

さらに、紫タマネギの赤い色素には、ポリフェノールの一種の“アントシアニン”が含まれていて、抗酸化作用、血管の強化、眼精疲労、目の老化予防、白内障、緑内障、メタボリックシンドローム予防、花粉症の改善、冷え性などに期待できます。

 

 

 

他にも、「アントシアニン」には、認知症リスクを低下させる効果、乳がんを予防する効果、大腸がんを予防する効果、血液をサラサラにする効果(抗血栓効果)、糖尿病を原因とした網膜症を予防する効果など、とても多くの効果・効能があることが確認されています。

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タマネギの副作用

体によい栄養素が豊富なタマネギですが、食べ過ぎると副作用がでる場合もありますので注意しましょう。

 

 

胸やけ・胃もたれ・下痢・腹痛

 

アリシン(硫化アリル)を食べ過ぎると刺激が強く下痢や腹痛、吐き気の症状が出る場合もあります。

 

また、胃もたれや胸焼けになることもあるので食べ過ぎないようにしましょう。

 

 

ガス・口臭

 

タマネギの栄養素「アリシン(硫化アリル)」が、体内で卵が腐ったようなニオイを発生させるのでガス(おなら)が臭くなることも。

 

また、口臭や体臭としてタマネギ独特のニオイがでることもあります。

 

 

頭痛・めまい

 

タマネギを食べ過ぎると、数時間、あるいは数日後に頭痛やめまいの症状がでることも。

 

アリシン(硫化アリル)が偏頭痛を引き起こし、食物アレルギーによるめまいが起きることもあります。

 

 

副作用を避ける摂取量

 

 

タマネギの副作用を避けるには食べ過ぎないことです。

 

1日のおすすめな適正量は目安として約1/4個(50g)が理想的。

 

 

また、アリシンによる血液サラサラ効果は、約7時間ほどなので、毎日少しずつ継続して食べるといいですネ。

 

 

タマネギの保存方法

 

 

家庭でも定番の野菜として登場する機会も多いタマネギですが、栄養をしっかりと摂るためには普段の調理方法などを意識することが大切です。

 

 

①直射日光を避け、湿気がこもらないような風通しの良いところに室温で保存するのが理想的です。

 

 

②気温が高くなる夏などは、タマネギを紙袋に入れて野菜室に保存すると冷気の影響を受けにくくなりますので、より良い状態を保てます。

 

 

※新タマネギの場合は水分が多く、傷みやすいため基本的に冷蔵庫の保管がおすすめです。

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タマネギについて

 

 

元は中央アジアが原産とされるタマネギが、日本で栽培されるようになったのは、明治以降とされています。

 

 

私たちがよく目にするタマネギの部分は、実は根の一部ではなく、葉の根元の養分を蓄えた部分を指します。

 

 

この部分は鱗茎(りんけい)と呼ばれ、ニンニクやラッキョウも同じく鱗茎を食べています。

 

 

まとめ

 

 

身近にあって栄養がとても豊富なタマネギは、意識的に食べたい野菜です。

 

タマネギはよく料理に使うけど、調理方法などは気にしたことがなかった、という方は、一工夫をして取り入れてみてくださいネ。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。