世界でもウナギの消費量が多い日本。

 

とくに土用の丑の日には、ウナギを食べる風習がありますネ。

 

夏バテ解消としてすすめられるように、ウナギにはさまざまな栄養素が含まれているため、健康維持にもおすすめです。

 

日本人に人気の高いウナギの栄養と効能についてくわしくご紹介します。

 

 

ウナギの主な栄養と効能

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こちらではウナギ(ニホンウナギ)の栄養と効能についてご紹介します。

 

 

ビタミンAと効能

 

 

レチノールは脂溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがあります。

 

また、目のはたらきにも関わっていて、暗い場所でも目が見えるのはこのビタミンAのおかげです。

 

のどや鼻などの粘膜を細菌から守る働きもあります。

 

 

ビタミンB群と効能

 

ビタミンB群とは、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチンのことを指します。

 

ビタミンB群は脳や神経、皮膚など全身の健康に必要な成分であり、ウナギにも豊富に含まれています。

 

三大栄養素(糖質・たんぱく質・脂質)の代謝を補助するはたらきもあります。

 

 

ビタミンB1と効能

 

脚気(かっけ)の予防や炭水化物(糖質)の代謝を促しエネルギーをつくり疲労回復に役立ちます。

 

皮膚や粘膜を守り、脳神経や手足の末梢神経、筋肉の機能を正常に保つ働きがあります。

 

 

ビタミンB2と効能

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炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質をエネルギーに変える働きがあります。

 

細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜を守ります。

 

 

ナイアシン(B3)と効能

 

糖質、脂質、たんぱく質の代謝によりエネルギーをつくり出す過程で働く酵素を補助する働きがあります。

 

 

パントテン酸(B5)と効能

 

糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギーをつくるのに必要な酵素を補助します。

 

善玉コレステロール(HDL)、ホルモン、免疫抗体などを合成し、動脈硬化の予防やストレスの緩和、皮ふや粘膜を守ります。

 

 

ビタミンB6と効能

 

たんぱく質を体内でエネルギーに変える、代謝を支えます。

 

筋肉や血液が作られるときにも必要です。

 

皮ふや粘膜を守る働きがあります。

 

 

ビタミンB12

 

悪性の貧血を予防する葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けます。

 

神経を正常に保つ働きをします。

 

 

ビタミンDと効能


日光浴などで紫外線を受けると体内でも作られるビタミンです。

 

小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きで血液中のカルシウム濃度を保ち、骨や歯を守る働きがあります。

 

 

ビタミンEと効能

 

活性酸素の発生や酸化力を抑え、細胞の酸化を防ぎ、血管や肌、細胞の老化を防ぐ働きがあります。

 

細胞を修復し、免疫力を高め、動脈硬化やガン予防の働きがあります。

 

 

葉酸と効能

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細胞の生成や、新しい赤血球をつくり出すために必要な栄養素です。

 

そして、細胞増殖が盛んな胎児の正常な発育のために必要な成分です。

 

葉酸が不足すると貧血になることもあります。

 

また、妊娠初期の胎児に影響を及ぼすこともあります。

 

また、目の網膜にも多く使われていて、摂取することで目の健康を保つことが期待できます。

 

 

カルシウムと働き

 

骨や歯をつくる必須ミネラル。

 

血液を凝固させ傷口を治す働きや、筋肉の運動、神経の働きにも作用します。

 

緊張や興奮を静め、イライラやストレスの解消にも役立つ働きをします。

 

 

リンと効能

 

骨や歯を構成する必須ミネラル。

 

筋肉、脳、神経などの組織にも含まれ、エネルギー代謝や脂質代謝などにも重要な働きをします。

 

 

鉄と効能

 

貧血の予防に重要な栄養素。

 

細胞に酸素と栄養を届けるヘモグロビンにとって重要なミネラルです。

 

 

マグネシウムと効能

 

骨や歯をつくるために必要な栄養素。

 

酵素が働くために必要なミネラルです。(糖質、脂質、たんぱく質の代謝で、エネルギーをつくる過程で酵素が必要になります)

 

 

カリウムと効能

 

ナトリウムとバランスをとりながら高血圧を防ぐ働きがあります。

 

カリウムの働きでナトリウムは汗や尿として排出され、高血圧を防ぎます。

 

 

EPA(エイコサペンタエン酸)と効能

 

EPAは、血液をサラサラにし、中性脂肪を減らすなど、血管や血液の健康維持に欠かせない成分です。

 

 

DHA(ドコサヘキサエン酸)と効能

 

DHAは、神経細胞に多く含まれ、脳の機能維持に重要な役割を果たします。

 

【ウナギの主な栄養素 100gあたりの栄養価】

 

たんぱく質 23.0g
脂質 21.0g
炭水化物 3.1g
レチノール 1500μg
ビタミンB1 0.75mg
ビタミンB2 0.74mg
ナイアシン(B3)4.1mg
パントテン酸(B5) 1.29mg
ビタミンB6 0.09mg
ビタミンB12 2.2μg
葉酸 13μg
ビタミンD 19μg
ビタミンE 4.9mg
カルシウム 150mg
リン 300mg
鉄分 0.8mg
マグネシウム 15mg
カリウム 300mg

 

引用:五訂日本食品標準成分表

 

 

ウナギは縄文時代から食べられている

 

 

種類がいくつかある(二ホンウナギ、オオウナギ、ヨーロッパウナギ、アメリカウナギ、その他)ウナギですが、その中でも日本で主に食べられているのは「ニホンウナギ」と呼ばれる種類です。

 

そのため、一般的に日本で「ウナギ」というときは、このニホンウナギを指します。(オオウナギも広く知られています)

 

ニホンウナギは、養殖物と天然物があり、養殖物は夏の土用の丑の日にあわせて出荷されることが多いです。

 

天然物は産卵期の10月~12月が脂が乗って身も引き締まって旬となります。

 

天然のウナギの腹部は黄色ですが、養殖ウナギの腹部は銀白色をしていますので違いが分かります。

 

生態についてはまだまだ解明されていないことが多いウナギですが、縄文時代にはすでに食材として活用され、江戸時代には土用の丑の日に食べる食材として定着していたとされています。

土用の丑の日って?

 

 

「土用の丑の日」と言われると、夏をイメージする方も多いかと思いますが、実は「土用の丑の日」は年に4回あります。

 


「土用」というのは、季節の変わり目である立春、立夏、立秋、立冬の前のそれぞれ約18日間のことを指すものです。

 

「土用の丑の日」というのは、その期間のうちに十二支の丑が当たる日のことをいいます。(そのため土用の中でも丑の日が2回ある場合もあります。)

 

2020年から2025年までを見ても下記のように、土用の中でも丑の日が2回ある年は5回あります。

 

2020年7月21日 8月19日

2021年7月28日  

2022年7月23日 8月4日

2023年7月30日  

2024年7月24日 8月5日

2025年7月19日 7月31日

 

立春、立夏、立秋、立冬などが毎年少しずつ日付が違うように、「土用」も毎年日付が異なります。

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まとめ

 

バランスの良い食事のために少しでもウナギを食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。