調理の仕方によってさまざまな食感を楽しむことができる山芋。
山芋は昔から日本人に食べられてきた食材の一つです。
自然薯(じねんじょ)という食材もありますが、「山芋と自然薯は違うのでしょうか?」
「ヤマノイモ科ヤマノイモ属」の山芋、自然薯、そしてダイジョの違いについてまとめました。
また、里芋との違いや、かゆくなる原因についても紹介します。
目次
山芋、自然薯、ダイジョの違い
山芋は厳密にはそれぞれ別の種類ではありますが、山芋と総称されているものは大きく分けて3種類あります。
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山芋の種類
山芋はヤマイモ(ヤマノイモ)、自然薯(じねんじょ)、ダイジョと3種類あります。
ヤマイモ(ヤマノイモ)
中国が原産の種類で、形によってさらに長形種、偏形種、塊形種に分けられます。
一般的に長芋と呼ばれる長形種は、生産量が最も多く全国で栽培されている種類です。
偏形種にはイチョウのように先端が広がったイチョウ芋のほか、塊形種にはごろんとした形のヤマト芋などがあります。
自然薯(じねんじょ)
主に山野に自生する日本原産の野生種。
山芋の中でも強い粘りと耐寒性を持っており、長さは1m以上になることもあります。
収穫までに4年、またはそれ以上かかることもあり、さらには収穫が難しいことから天然物が市場に出回ることはあまりありません。
そのため市場で見かける自然薯の多くは畑で栽培されたものです。
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ダイジョ
暖かい地域でしかとれない南アジア原産の種類。
台湾山芋(たいわんやまいも)や沖縄山芋(おきなわやまいも)とも呼ばれます。
寒さに弱いため日本では沖縄や南九州などの一部の地域でのみ栽培されています。
白色のほかにも紫色のタイプもあります。
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山芋はどんな野菜?
山芋はヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草です。
その歴史は古く、日本では縄文時代から食べられていたといわれています。
生のまますりおろしとろろとして食べられるほか、焼く、煮るといった方法でも食べることができます。
山芋にはでんぷん分解酵素であるアミラーゼが含まれており、米をはじめとしたでんぷんを含む食べ物の消化吸収を助けるはたらきがあります。
アミラーゼは加熱するとはたらきが失われてしまうため、生の状態で食べるのがおすすめです。
山芋を触るとかゆくなるのはなぜ?
山芋をすりおろしていると手がかゆくなったということはありませんか?
その原因は山芋に含まれるシュウ酸カルシウムによるものです。
シュウ酸カルシウムはアクの原因にもなる成分で、ミクロサイズの針のような形状をしており、これが肌の刺激となって、かゆみを引き起こします。
皮をむいたあとに山芋を酢水につけると、酸によってシュウ酸カルシウムが溶かされるため、その後の調理によるかゆみを軽減するほか、アク抜きや変色を防ぐ効果もあります。
山芋・里芋の違いって?
山芋と同じく、粘り気がある里芋ですが、里芋は「サトイモ科サトイモ属」、山芋はヤマノイモ科ヤマノイモ属と全く別の種類です。
また、生で食べられる山芋に対して里芋は生で食べることはできません。
ただ、かゆみの原因はどちらも同じくシュウ酸カルシウムによるものです。
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まとめ
山芋は種類によって秋から春まで楽しむことができます。
短冊切りや千切りにするとシャキシャキ、すりおろすとネバネバといったようにいろいろな食感を楽しむことができますので、あなたの好みの食べ方をさがしてみてくださいネ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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