猫による“ひっかき傷”は放置しても大丈夫と思っていませんか?
普通の場合は、自然に治ってしまうことが多いと思います。
でも、もし“ノミ”のもつ菌の“バルトネラ菌”に猫が感染していたら、あなたが「猫ひっかき病」という病気になってしまうかも知れません。
「ひっかき傷」の対処、「猫ひっかき病」に感染しないための予防と対策などを紹介します。
目次
ひっかき傷の症状と対処
猫がつけた“ひっかき傷”を放置しても自然に治る場合が多いです。
清潔な部屋での飼い猫なら細菌感染など疑うことは少ないと思います。
でも、どこかで野良猫と接触することもあり得ます。
ノミのもつ菌から感染していることもありますので、ひっかき傷くらいとあまり軽く考えない方がいいです。
①ひっかき傷から出血して止血が必要なほどの傷の場合は、細菌感染の心配がありますので病院で診てもらうことをおすすめします。
②ひっかき傷の治りが悪くて水膨れができたり化膿してきた場合は、細菌感染の可能性が大なので早めに病院へ行きましょう。
③ひっかき傷が少し腫れてるぐらいなのに、体がだるいとか、頭痛がする、食欲がないなど倦怠感がある場合は、感染症の疑いがあるので早めに病院で診察を受けましょう。
④ひっかき傷がミミズ腫れ状態で痒みが強い場合は、軽い日和見感染症の症状である場合や、猫アレルギーが原因の場合もありますので、早めに病院で診察を受けましょう。
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「猫ひっかき病」とは
“猫ひっかき病”は「別名バルトネラ症」と呼ばれ、その名のとおり“バルトネラ菌”という菌が原因で人が発症する病気です。
ノミから感染
猫や犬がバルトネラ菌を持ったノミに血を吸われることで感染し、さらにその犬や猫が人をひっかいたり、かむことで人にも感染します。
(人がノミに直接かまれることで感染する場合もあります。)
猫からの感染が多い病気ですが、犬から感染することもあります。
バルトネラ菌は猫や犬にとっては常在菌のため、感染したとしても症状があらわれることはなく、治療も必要ありません。
ただ、人が感染した場合は、数日から数週間の潜伏期間のあと、下記などの症状があらわれます。
・傷口が化膿する
・発疹が出る
・リンパ節が腫れる
・発熱
・倦怠感
・食欲不振
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“猫ひっかき病”の予防と対策
人が感染しても、軽症の場合は自然治癒することも多い“猫ひっかき病”ですが、症状が重い場合は、抗生物質による治療が必要になります。
しかし、猫ひっかき病は十分に予防をすることも可能な病気ですので、こちらでは簡単に予防について紹介します。
“猫ひっかき病”の予防その①
まず予防ですが、下記の実践と注意をしましょう。
・猫や犬の爪を短く切る
・定期的にノミ、ダニなどの寄生虫駆除をする
・排泄物に直接触らない
・過度な接触を避ける(食べ物の口移しなど)
対処について
猫や犬にひっかかれたり、かまれてしまった場合は、すぐに下記のような対処をすることが大切です。
・傷口を流水でしっかりと洗う
・オキシドールやアルコールなどで消毒する
簡単にできることなので、猫にひっかかれたときはすぐに対処しましょう。
もし、ひっかかれたり、かまれてしまったあと、痛みが強くなったり、腫れたという場合は早めにお医者さんに相談するようにしましょう。
その際に「犬猫にひっかかれた(かまれた)傷」ということも必ずあわせて伝えるようにしてください。
なお、犬猫に治療が不要といっても、ノミは犬や猫にとってストレスになります。
ノミを発見した場合は、動物病院に行って取ってもらうか、専用のクシなどで取ってあげるようにしましょう。
ノミを取るときにつぶしてしまうのが心配、という方は動物病院でやってもらうようにしましょう。
ノミはつぶしてしまうと卵が部屋中に飛び散ってしまう可能性がありますので、せっかく取っても結局ノミが大量発生!ということになってしまいます。
ノミなどの虫よけは通販でも販売されています。
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“猫ひっかき病”の予防その②
“猫ひっかき病”は、猫や犬がバルトネラ菌をもった“ノミ”に噛まれて感染し、その感染した猫や犬に人がひっかき傷などの傷をつけられたり、接触で感染してしまう病気です。
なので、まず“ノミ”について知っておきましょう。
ノミは外にもいる
あなたのお家が清潔で、部屋で飼っているから「うちの子は大丈夫!」と思うのは危険です。
散歩に出ただけでもノミが寄生してしまったり、あなたが外から連れて帰ってしまうことだって絶対にないとは言い切れません。
ノミは日本の家が好き
日本の家はノミにとって気温や湿度の条件がとてもいいのです。
気温は13℃以上あれば繁殖できますし住みつきやすいのです。
ノミは冬でもしぶとく生存
室温が13℃未満であってもノミが絶滅してしまうことはありません。
気温3℃以下でノミの卵や幼虫は死にますが、さなぎや成虫は、ペットの被毛の中に隠れて寄生し、生存することができます。
見えるノミはわずか5%
成虫のノミは見えますが、それでもたったの5%です。
残りの95%のノミは卵や幼虫、さなぎの状態で隠れています。
未成熟期のノミや、駆除後に侵入してくるノミを根絶するには、定期的なノミ駆除剤の投与で駆除し、ノミのライフサイクルを断ち切ることが必要です。
あなたの可愛いペットをノミなどの虫から守ってあげることで、あなたが「猫ひっかき病」に罹患することのリスクも軽減できます。
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まとめ
猫や犬を飼っている場合は、通年ノミに対して気を付ける必要があります。
また、可愛いからといって過度な接触をすると感染してしまうことがありますので、適度なスキンシップを心掛けるようにしましょう。
猫のひっかき傷がもとで感染症になることもあり、その症状が重篤化する場合もあります。
なので、ひっかき傷の危険性をしっかり理解して、免疫力が落ちているときは特に注意しましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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