あなたは特定の匂いで、何かの「記憶」が蘇ったという経験、ありませんか?
潮の匂いで昔住んでいた街を思い出したり、香水の匂いから特定の人を思い出したり。
実は、嗅覚の仕組み上、匂いと記憶には深い関係があり、嗅覚を刺激することで認知症を予防・ケアすることができるということが近年の研究で明らかになってきていますので紹介します。
目次
認知症の予防ケア 匂い効果その①
嗅覚を利用して認知症を防ぐ方法はとても簡単です。
その方法は、いつもの生活の中で、もっともっと意識して「においを嗅ぐ」のです。
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嗅いだことのない匂いを嗅いでみる
例えば、今使用しているスマートフォンやパソコンの匂い、座っているソファやクッションの匂い、普段読んでいる本の匂いや、持ち歩いているカバンの匂い…などと、まずは「今まで嗅いだことのない匂い」に挑戦してみてください。
それ以外にも、お食事の時に、ひとつひとつのお料理や食材の匂いに注目して、口に入れる前の匂いと口に含んでからの匂いの違いを楽しんだりしましょう。
食事の時以外では、例えば、タオルやお布団の匂いを嗅いだり、お外に出るときや、違う部屋に行く度にまずは大きく息を吸ってその空間の匂いを嗅いだり。
というように、今まで以上に「匂い」を意識して嗅いでみてくださいネ。
それぞれのものに鼻を近づけると、意外とひとつひとつ、匂いが異なっていることに気づくはずです。
意識して匂いを嗅ぐ習慣をつけると、継続的に脳に良い刺激を与えられるので、若々しい脳を維持することに役立ちますよ。
認知症の予防ケア 匂い効果その②
「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」(2014/02/25)で放送された、アロマオイルを使った認知症療法について紹介します。
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アロマオイルと認知症(アルツハイマー)療法
鳥取大学医学部の教授が結果をテレビで報告されました。
教授は、10年間アルツハイマー型認知症の患者さんにアロマオイルを嗅いでもらい、認知機能の改善度を調べました。
その結果、お年寄り(認知症予備軍)たちがアロマオイルを嗅ぐことで、認知機能が改善したり、認知症の発症を防ぐなど効果をあげたと説明されました。
匂いの効果アロマオイル
教授が紹介された、認知症予防に効果があったアロマオイルがこちらです。
①ラベンダー&オレンジスイート
②ローズマリー&レモン
①の組合せ「ローズマリー&レモン」は、集中力を高め、記憶力を強化する刺激的な作用があります。
②の組合せ「ラベンダー&オレンジ」は、心や身体への鎮静作用があります。
効果的なアロマオイルの配合
・昼用はローズマリー2滴とレモン1滴
・夜用はラベンダー2滴とオレンジ1滴
ブレンドされたアロマオイルがこちらです。
教授の発表で、匂いを嗅ぐアロマオイルで、認知症の予防に効果があることがわかりました。
アロマオイルの匂いを嗅ぐことは簡単なので続けやすいですネ。
「嗅覚」×「記憶」の関係?
冒頭で例を挙げたように、匂いと記憶は密接に関係しています。
匂いは、まず感覚器官(鼻の粘膜)でキャッチされ、そこから脳の「嗅覚野(きゅうかくや)」に直接刺激が伝わるのです。
この嗅覚野があるのは、記憶を司る「海馬(かいば)」とつながっている部分にとても近い位置なのです。
よって、匂いを嗅ぐことで嗅覚野が刺激され、その刺激が海馬にも伝わることで、匂いとともに記憶が強く定着するのです。
5つの感覚
さらに、私たちには、「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の5つの感覚があります。
嗅覚の刺激が直接嗅覚野に伝わるのに対し、嗅覚以外の4つの感覚については、一度、「視床(ししょう)」という中継地点を経由して、それぞれの感覚野に刺激が伝わる上、その感覚野の場所も、海馬のすぐ近くではないのです。
そのため、匂いは記憶と非常に結びつきやすいものなのです。
記憶障害が顕著に表れる認知症では、初期の頃に、記憶症状よりも先に「匂い」がわかりづらくなるという嗅覚症状が現れることがよくあります。
これに対し、冒頭でも触れましたが、「嗅覚を刺激する」ことで認知症の予防やケアが期待できるのです。
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日常から取り入れて、脳を活性化しましょう!
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まとめ
認知症の予防の一つとして、鳥取大学教授の研究で、アロマオイルの匂いを嗅ぐことで効果が認められました。
アロマオイルを嗅ぐことは難しいことではありませんので、日常生活に取り入れて認知症予防の一つとして実践しやすいですネ。
いろいろな匂いを嗅ぐことでも、脳の活性化に期待できます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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