ホームスパンの温もりや温かみ、ご存知ですか?


ホームスパンは、毛織物のことで羊毛を手で紡ぎ、手で織り上げる手作りが特徴です。


上質のカシミヤのような肌触りながらも、30年は着れるほどの耐久力をもつ優れもの。


そして、温かみを感じる手作りに拘った岩手県の特産品です。


ホームスパンの作品や長所・短所、人気の織物工房などご紹介。

 

ホームスパンのマフラー

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ホームスパンは羊毛を基本の色ごとに染めます。


それらを組み合わせてベースの色を作ります。


赤色の毛と青色の毛を紡いで紫を作るといった具合に。


製品染め用の生地をドボンと単色で染めるよりもより奥深い絶妙な色合いができ上ります。


それに加えて植田紀子(うえたのりこ)さんの作品は、すべて草木染。

 


くるみ・桜・矢車附子・りんごなどの樹皮や葉・こぶな草・よもぎ等、古代から伝わる堅牢な染料植物で染色された色は、化学染料では出せない優しく味のある色合いが特徴です。

 


そして、手作りで織り上げ、1枚が仕上がるのにかかる時間は平織りや綾織りの4倍。

 

植田さんの染色から手紡ぎ、手織りに至る思いの詰まった1枚は、見た目の奥深さだけでなく、ウールがたっぷり空気を含んでふっくら暖かく、使うほど艶が出て上質なカシミヤのような手触りになっていきます。

 

 

ナチュラルで自然な色合いが多いマフラーやストールはどんな服装にも似合いそうです。

 


こちらが昔ながらの手紡ぎ、手織りにこだわる植田紀子さんの作品です。

 

使用されている草木染めの原料は、くるみ、こぶな草、ログウッド葉です。

 

【ホームスパンのマフラー・植田紀子さんの作品】

 

 

 

 

ホームスパンのコート

 

植田紀子(うえたのりこ)織物工房ホームスパンで人気

 

 

ホームスパンの“匠”植田紀子さんの人気の秘密を紹介します。

 

それは、確かな技術と感性、伝統をただ守るだけでなく、柄本来の持ち味を損なわず、色彩や糸作りなど、現代の洋服や着物にもあうように、一段上の状態に高めたことです。

 

植田紀子さんは、大学卒業の2年後1977年に織物作家の元でホームスパンを始めました。

 

1980年にはデンマーク王立スカルス工芸学校入学して1年間学ばれました。

 

織物教室を開催したり個展をされたりと多忙な日々を過ごされています。

 

 

植田紀子さんの作品が買えるお店のご案内

 

通販でしたらこちらです。

 

 

 

 

通販以外でしたらこちらで購入できます。

 

光原社 盛岡店
〒020-0063 盛岡市材木町2-18
TEL:019-622-2894


光原社 仙台店
仙台市青葉区一番町1-4-10
TEL:022-223-6674

 

ギャラリー芭蕉
〒036-8094青森県弘前市外崎1-3-1
TEL/FAX:0172-27-0033

 

アートト&クラフト香月<KAZUKI>
〒014-0325 秋田県仙北市角館町東勝楽丁2-2
TEL:0187-54-1565
FAX:0187-54-1567

 

 

ホームスパンとは?

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ホームスパンは、『植物染料などで羊の毛を染め、手で紡ぎ、手織りで仕上た毛織物』のことです。

 

一般的には、手紡ぎ手織りの毛織物や、手織りに似ている外観の機械織り「ツィード」もホームスパンといいます。

 

でも、『岩手県のホームスパン』は、岩手で培われた文化として理解されています。

 

なので、伝統的な手仕事の毛織物を、機械織りツィードと区別して言うことが多いのです。

 

 

ホームスパンの長所・短所

 

ホームスパンの長所と短所を説明します。

 

ホームスパン長所

 

ホームスパンの長所は、なんといっても「軽くて暖かい」、「耐久性」、「弾力がある」ことです。

 

重さを比較してみた結果

 

・ホームスパンのマフラー(長さ約130cm)重さ約62g

・ウール100%のブランド(長さ約130cm)重さ約124g

 

ホームスパンの方が半分の重さで圧倒的に軽いです。

 

もっと大きなもの、たとえばジャケットなどならもっと軽さを実感できますネ。

 

 

温かさ(保温率)の比較実験の結果

 

・ホームスパン43.5%

・機械織りツィード36.8%

 

ホームスパンは、機械織りよりも空気を多く含み保温性が大きいので温かいです。

 

耐久性はジャケットやコートで約20~30年

 

使用年数が経つと毛羽だった部分は徐々になくなりますが、これがしっとりとした肌触りとなります。

 

経年数で擦れて破れることはなく、逆に裏地の方が先に傷んで裏地だけ張り替えることもあります。

 

耐久性が30年もあれば一生ものといえますネ。

 

 

ホームスパン短所

 

残念ながらホームスパンにも短所があります。

 

やはり値段が高いことです。

 

また、作るのに時間がかかりますので、オーダーメイドすると数ヶ月単位でかなり待たなければなりません。

 

まあ、これは手作り製品ということで当然手間がかかりますので仕方ないことですネ。

 

 

インテリアから園芸など幅広く使える安い布「ドンゴロス」の紹介を、こちらの記事でしていますので、ぜひご覧くださいネ。

『ドンゴロス無地インテリアにも園芸にも便利!安く買える店は?』

 

 

ホームスパンはイギリスから日本へ

 

ホームスパン(homespun)の発祥地はイギリスです。

 

イギリスではツイードと言われる羊の毛を使った紡毛糸で織られた毛織物。

 

イギリスは多くの羊種を持つ国として有名ですネ。

 

そのイギリスからホームスパンが日本に定着しました。

 

19世紀の後半頃に岩手県の県北、二戸地方に移住した宣教師が教えたのが始まりと言われています。

 

明治元年が1868年で、明治の終りが1912年7月30日で約45年間、なので19世紀の後半頃と言えば、明治30年ころまでには伝わっていたのですネ。

 

 

及川全三氏が工芸として尽力

 

ホームスパンが商品化されたのは、20世紀になったころで、織る人も増えていきました。

 

このころに及川全三氏(明治25~昭和60年)という方がホームスパンを工芸品へと発展するよう尽力されました。

 

美しいのに丈夫でしっかりした染色の世界が広がっていきました。

 

 

ホームスパンは岩手県の特産品

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ホームスパンは、岩手県の特産品のひとつとして全国シェア80%も占めています。

 

羊の毛を染める・手で紡ぐ・手で織るなどの作業を、ていねいに人の手でしている毛織物はほかに見当たりませんネ。

 

自分へのご褒美や、一番大切な人へプレゼントに最適なとても素敵なホームスパンですネ。

 

 

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まとめ

 

手紡ぎ・手織りのホームスパン(homespun)は、日本で岩手県の盛岡市・花巻市周辺のみに産業として残っています。

 

服地やマフラー、編み物用などそれぞれ撚りの強さ、太さを変え、均質に糸を縒る作業は、熟練の技と気の遠くなるような根気が必要なんです。

 

ホームスパンは、他の毛織物と比べてもダントツの暖かさ、肌に触れてもチクチクしない柔らかさ、複雑な色合いさらに、抜群の耐久性を備えた、毛織物の最高級品といえます。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。