徐々にあたたかい季節が近づいてくると旬を迎えるのが山菜!
毎年楽しみにしている方もいらっしゃると思います。
春の山菜でよく知られている「フキノトウ・タラの芽・ワラビ・ゼンマイ・うど」や山菜に近いものの「タケノコ」などに栄養ないと思われている人もいるかも知れませんネ。
山菜は正しく処理(アク抜き)してから調理して食べれば、栄養満点で健康効果も期待できます。
目次
山菜には栄養ない?
山菜には栄養がないと思われている人もいるかも知れませんが、実は栄養満点なんです。
多くの山菜の特徴でもある「苦み」には、冬の間に溜まった体の毒素を排出する効果があるとも言われています。
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春の山菜の栄養素と期待できる健康効果
では、山菜の栄養素と健康効果を見ていきましょう。
フキノトウ(蕗の薹)
春のおとずれを告げる山菜といえば、代表的なのがフキノトウ。
ほのかな苦味と独特の香りが特徴ですが、塩分排出に役立つカリウムと、ポリフェノール類を豊富に含み、高血圧予防や肝機能の強化、健胃作用が期待できます。
ポリフェノールは、認知症にも期待されていますネ。
タラの芽
4月~6月頃に旬を迎えるタラの芽。
苦み成分であるエラノサイドは、糖の吸収を穏やかにしてくれるため、インスリンの上昇を抑える効果があります。
インスリンはエネルギーとして使いきれない糖を脂肪に変えて蓄える働きがあるため、インスリンの上昇を抑えることで太りにくい身体に近づくことができます。
なので、ダイエットに期待できますネ。
タラノキの樹皮、根皮、若芽に含まれるサポニン(エラトシド類)には、血糖値抑制作用があることから、糖尿病の予防改善に期待できます。
またβ-カロテンも含むので、風邪や花粉症予防も期待できます。
ワラビ
日当たりの良い場所に自生するワラビ。
ワラビの豊富なビタミンB2は、三大栄養素の代謝促進効果があり、脂肪分解の働きをサポートします。
メタボにも期待できますネ。
またワラビに含まれる不溶性食物繊維は、糖の吸収を穏やかにするので、血糖値が気になる方にもオススメです。
血糖値スパイクが起きる人にもいいですネ。
ゼンマイ
ワラビによく似ているゼンマイですが、ワラビと違って水気が多い場所に自生します。
胃粘膜の保護に有効とされる葉酸や、免疫力を強化するβ-カロテンを豊富に含むので、生活習慣病や風邪、貧血予防が期待できます。
お酒の好きな人は、ゼンマイを食べながら飲むと胃をいたわりながら飲めるってことですネ。
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うど
5月頃に旬を迎えるうど。
抗酸化性をもつクロロゲン酸や、抵抗力を維持するアスパラギン酸が含まれているので、疲労回復や美容に効果的です。
「うどは抗酸化性をもつクロロゲン酸を含んでるって凄いですネ。」
人間は酸素を取り入れて、エネルギーをつくりますが、その過程で一部の酸素が酸化力の強い“活性酸素”に変化します。
この活性酸素が悪モノで、増え過ぎると血管や細胞を傷つけ、体の内側を酸化(=サビる)させ、動脈硬化などや、生活習慣病の原因にもなにます。
クロロゲン酸の抗酸化作用は、活性酸素を抑える働きをしてくれるわけですネ。
タケノコ
タケノコの「チロシン」が記憶力や集中力を高める働きをします。
「タケノコに栄養があるの?」って思う方が多いかも知れませんネ。
確かに緑黄色野菜のように栄養が多いわけではありません。
でも、知っておいてほしい栄養素「チロシン」が豊富に含まれているので紹介します。
「チロシンってなに?」ですよネ?
水煮したタケノコを切ると中央のヒダの部分に白い固形のものが入っていることがあります。
これが「チロシン」でアミノ酸の1種です。
チロシンは水に溶けにくい性質のため、結晶となってタケノコの内部に残ります。
「チシロン」は脳や神経の働きをを活発にし、記憶力や集中力を高めるといわれています。
また、チロシンは、「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」の材料にもなります。
「ドーパミン」や、「ノルアドレナリン」はやる気や意欲、集中力を高めたり、ストレスに強くなる作用があります。
なので、タケノコのチロシンをしっかり摂ることで、「やる気」や「ストレス」にも強くなる作用が高まります。
タケノコは、食物繊維とカリウムが多く、低カロリーなのでダイエットや便秘予防にも期待できます。
カリウムも豊富に含みナトリウム(塩分)を排泄する働きがあり、高血圧にも期待できます。
チロシンは旨味成分でもあり、タケノコの“エグ味”はこのチロシンが酸化して出来た成分なので、タケノコを採ってからアク抜きまでは早くしましょう。
チロシンの注意点?
実は「チロシン」は“メラニン”の材料にもなります。
「メラニンは“シミ”や“ソバカス”の成分なので気になりますよネ。」
チロシンの1日の摂取量の目安は、健康な人の場合は、500mgです。
引用元:チロシンの詳細情報
タケノコ約300g(中サイズ1本分程度)が、1日の目安量(500mg)となりますが、そんなに食べれないと思います。
なので、メラニンを心配する必要はないと思いますが、気になる方は、緑黄色野菜(ビタミンC)や、トマトに含まれる(リコピン)など抗酸化作用をもつ食材も摂れば、メラニンの生成を抑える効果があるので安心ですネ。
※タケノコは分類すると山菜に近いものになります。
農林水産省では特用林産物に分類してます。
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アク抜きの必要性【正しい処理と調理】
毎年、山菜を楽しみにしている方も多いかと思いますが、山菜を調理するときは、種類によって『アク抜き』を忘れずに必ずしましょう。
必ずアク抜きが必要な山菜は?
すべての山菜に必要というわけではありませんが、ここで紹介したフキノトウ、ゼンマイ、ワラビなどは毒性もあるためアク抜きが必要です。
アク抜きをしないと渋みや苦み成分が多く、食べにくいのはもちろんのこと、毒性が抜けないためアレルギーのような症状が出る場合もあります。
でも、アルカリ性の熱湯(重曹や木灰を溶かしたお湯)でアク抜きすると、ほとんど分解されるので問題ありません。
なので、しっかりと正しい処理をしてから調理すれば、ここで紹介している山菜を食べても大丈夫。
体に悪いアクの3成分
・チアミナーゼ:ビタミンB1(チアミン)を分解する酵素。ワラビ、ゼンマイに含まれていますが、加熱によって活性が失われます。
・プロキタサイド:ワラビに含まれている発がん物質。牧場でワラビを与えられていた牛に、骨髄障害や膀胱に腫瘍が発生したことがきっかけで、発見されました。
・フキノトキシン:フキノトウに含まれている発がん物質。肝機能障害も指摘されています。(フキノトキシンは水溶性なので、茹でて水にさらすだけでもよいとされています)
アク抜き方法
ワラビ・ゼンマイなどのアクの強い山菜は、重曹をひとつまみ入れた熱湯で茹で、水にさらしてアクを抜きます。
アルカリ性で加熱すると堅い繊維が柔らかくなりますが、重曹を入れ過ぎると山菜が溶けてしまうので要注意。
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春の山菜の健康効果
山菜は正しい処理(アク抜き)をしてから調理すれば、食べて大丈夫なことがわかりました。
山菜は栄養ないどころか体に良い成分を多く含んでいるので、積極的に摂りたいですネ。
ところで、あなたは野菜と山菜の違いはご存じでしょうか?
どちらも食用の植物ですが、山菜はいわゆる野生植物で、山や野に自生し、独特の風味や特徴のあるものが多いですネ。
一方の野菜は栽培される過程で多くが品種改良され、収穫量も安定しているものをいいます。
それで、大きな違いは栽培するかどうかですが、多くの山菜の特徴でもある「苦み」には、冬の間に溜まった体の毒素を排出する健康効果があるとも言われていますネ。
苦みと渋味成分(タンニン・クロロゲン酸など)これらは、お茶やコーヒなどにも含まれているポリフェノールの一種なんです。
クロロゲン酸の抗酸化作用は、他の物質の酸化を防ぐ効果があるといわれ、ガン予防やコレステロールの上昇を防ぐ効果に期待されています。
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まとめ
春の山菜といっても、その特徴や栄養価はいろいろです。
旬の恵みには、その季節に必要ともいえる栄養が豊富に含まれていますので、山菜には栄養ないって思われていた方もぜひ食べてみてくださいネ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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